作者が読み解く「苺と薔薇」(後編)
一週間ぶりです。この記事はなつやすみプロデュースノートによって書かれています。
前日の記事は
emunnga.hatenablog.com こちらですね。確かにあの二人はいろいろと激動がすぎる……。そんなにがんばらんでもいいのに。いやがんばってはほしいけどつめこみすぎんでも……。
後編ですね、前編の記事は
こちら。橘と佐久間がユニットを組んだところまで書いたと思います。
二人共部屋から出てきたらユニットを組んでいたなんてもうびっくり。両プロデューサーもそりゃ面白い顔しちゃいますわ。決まりかけたユニットに代役を立ててまで一緒に活動するなんてずいぶんなことをしでかしましたね佐久間さん。そして向こうから親睦を深めようとしているのにガンガン押しちゃうあたりがやっぱり佐久間っぽいなって思ったりして書いていました。
さて、ここからが問題なのですが。お菓子をたくさん作って渡していた佐久間は、唐突に橘のおうちにお呼ばれします。ここで好いていた人にお呼ばれする人の気持ちを考えてみましょう。年頃の女の子の気持ちになるですよ。
もちろんこれは好かれていると思い、なおかつ御両親に御挨拶……なんて考えてしまったりしますよね?実際佐久間もそう考えました。
現実は違った。橘は佐久間に今までのお礼として手料理を振る舞いたいだけだった。どれだけ奥手なのこの子は。出てきたのも佐久間には不可解な苺料理とかいう謎分野。目の前には目を輝かせた橘、手元には苺とエビ団子のスープ。額に伝う汗。逃げ場なんてないのです。ちなみにおいしかったらしい。
ちょっととばしましょう。次の日ニッコニコで橘を迎えに行った佐久間。そこで玄関から出てきたのは目を真っ赤にした橘。しかも寝巻き。その場をなんとか凌ごうとわかりやすい嘘までつかれて佐久間は怒ってしまいます。昨日の別れ際を思い出し、いろいろな感情が渦を巻きます。そして限界が訪れ、泣き出してしまいます。わけがわからなくなってるうちに橘も泣き出してしまいます。二人して玄関先で泣いていたらご近所さんにどんな目で見られてしまうのでしょうか。
落ち着いて中に通されるも、佐久間の苛つきは治まっておらず橘にあたってしまいます。どれだけ相手のことを想っていても、いや、想っているからこそ怒るのです。どうでもいい相手となんか喧嘩しませんからね。そうしてギスギスしている中、Pから電話がかかってきます。にこやかに出るも、内容はあんたらレッスンいつくるん?というお叱り。橘家の空気はもっと重くなってしまいます。そんな中、橘は抱きしめて欲しいと謎のお願い。まあ仲直りにはいいか、と佐久間も了承。気持ちの切り替えは大事です。
次はユニット名ですね。合同レッスンのおわりに、ユニット名が決まったと通達されます。その名も、tiny strawberry。佐久間よりかは橘向けの、意訳すると青い苺です。佐久間はこれは素敵だ、ととても目を輝かせます。だってこれから紅くなっていく果実をそばでみていられるのですから。それも自分の手で染めていくようなものですし。
次、おでーと。佐久間は久々のオフを橘と一緒に過ごそうと、普段は行かない渋谷に足を伸ばします。二人で知らないお店を沢山めぐってたのしもうね、みたいなイメージです。結構楽しいものですよ。
佐久間はいくつもブティックをはしごして、橘をきせかえ人形にします。モデルをやっていただけあって、服のセンスは抜群。というか、自分より人を着せ替えるのね。いくらでも着てきたから着飽きてるのかもしれないけども。
そんなことしてたらお昼どきをすっかり過ぎていて、いくつかのショッパーとともにご飯を食べに行きます。そこで橘がなんだかぼんやりしがちなことに気が付き声をかけます。なんでもない、と否定しますが、やっぱりなんだかおかしい。しかし食べ始めた橘の口には、一緒に大きめの唐辛子まで。結局どうしようもなく、佐久間は大量の水とともに流し込ませる作戦をとったのでした。かなり無理矢理な作戦でしたが難は逃れられたようで。
うーん、少しとばしましょう。
若干橘サイドに。フレちゃん再登場。最初はいつもどおり楽天的に話していたのですが、いつまでも優柔不断な橘に耐えかねてきつめの口調で話をします。完全にメタキャラとしていろいろ喋っちゃってますがこれはこれでいいのです、全てを知る者ですから。それでも世界を楽しもうと、答えを求めてもがくさまを眺めるのがこの世界戦の宮本の趣味と言えましょう。知ってるからこそ助言をし、時には隠す。主に本当に大事なことは。でもその答えにたどり着くことは全部言っちゃう、みたいな。まあでも、誰しもがそうだとは思うのですが、ずっと一緒にいる自信なんてないのだと思います。自信がなくても、そう願うことが大事。宮本はいつだって大事なことをおしえてくれる。
そうして得た答えでも、やっぱり人に伝えるのはすごい難しいことだと思います。僕も正直何度も伝えるべきなのかで悩んだ日々はありました。人に物を言う勇気。それも自分の奥底にしまっておきたいような気持ち。たくさん悩んでしっかり答えを出したいですね。橘は聡明なだけあって、答えは案外早く出てしまうのですが。
ちなみにその頃、佐久間は買い物の帰りにずぶ濡れにされて泣いてました()
次。
合同レッスン後のファミレス談義。なんだか橘がぎくしゃくしていることには気付いているのだけれど、その理痛がなんでなのかまでは考えに至らないあたり佐久間らしいというか。わかってないから手を繋いだりなんかして橘を真っ赤にしてもっと意識させてるんだぞ佐久間。わかっているのか佐久間。酒を煽ってごまかすな佐久間。
橘の心中などつゆ知らず、ファミレスにやってきた佐久間。橘にいろいろダメ出しをするが、本来の目的は橘を再びきせかえ人形にすること。そのためのいちごフェア。その野望は達成されたのだけど、その後に予想外のことが。そう、橘からの告白。そして気付かされる、自分の心。
そう、佐久間もまた、橘を愛していたのです。出来すぎた話だって? これは創作だよ!
うーん、かいせつすることがなくなってしまったぞ。あとは全部読めばわかることばかり書いてあるし。
ということでこのあたりで筆を置かせていただこうと思います。ご拝読ありがとうございます。
勿論解説無くても本作は楽しめるので是非に読んでくださいね!
明日は妙飯さんなのですが……山ごもりまだしているのかしら。お楽しみに。
合計八記事も書いた! おかしいよ! 読んだ方も僕もお疲れ様です!